【方法】
5週齢のCF#1雄マウス(1群20匹)に、投与群には基礎飼料のみを、SG群には同飼料に3%の割合でSGを添加し自由摂食とした。摂食開始と同時に、1,2-dimethylhydrazine・2HCl(DMH,ALDRICH社製)溶液を週1回、10週にわたり腹腔内投与(20mg/kg体重)し大腸癌を誘発した。投与35週目に大腸腫瘍の個数、長径を測定し、癌病変の観察を行った。
【結果と考察】
発生した腫瘍は病理組織学的には全て腺癌であった。大腸腫瘍の発生率は、対照群94%、SG群65%であり、対照群に比べSG郡は有意(p<0.05)に低率であった。マウスあたりの腫瘍の個数は対照群で4.0±2.7(Mean±S.D.)個に対し、SG群1.4±1.5(p<0.01)と有意に減少した。腫瘍の長径は対照群が3.1±1.7mmであったのに対しSG群で2.5±1.3と有意(p<0.05)に小さかった。以上の結果より、SGはDMH誘発マウス大腸発癌において、発癌の抑制効果を示した。