【方法】
乳酸菌培養液を減圧下濃縮し、AR阻害作用、AGE生成抑制作用を指標として成分の単離・精製を行った結果、下記に示す1-6の化合物が得られた。
【結果】
化合物3-5はAR阻害作用(82.4,93.5,68%; 300μM)を示し、化合物3,4にはAGE生成抑制作用(64.9,84.6% 600μM)が認められた。
株式会社エイ・エル・エイ
学会発表
2003年
日本薬学会第123年会
大越絵実加、水谷武夫、藤本康雄a
エイ・エル・エイ、a日本大学薬学部
糖尿病の三大合併症として知られる網膜症、腎症、神経症などは共通した成因として、1)アルドース還元酵素(AR)を介するポリオール経路の代謝亢進2)タンパク質の非酵素的糖化(AGE;advanced glycation end products)3)血管平滑筋や内皮細胞におけるβ2型プロテインキナーゼCの活性化4)酸化ストレスの亢進などが挙げられる。これまでに、合併症予防薬としてAR阻害剤が開発されており、AGE生成抑制剤の開発も試みられている。我々は、糖尿病合併症の予防と病状進展の遅延を目的とし、豆乳の乳酸菌発酵代謝産物について、AR阻害活性試験、AGE生成抑制活性試験及び抗酸化活性試験を行った結果、発酵代謝産物または、その分画物に活性が認められた。
乳酸菌培養液を減圧下濃縮し、AR阻害作用、AGE生成抑制作用を指標として成分の単離・精製を行った結果、下記に示す1-6の化合物が得られた。
化合物3-5はAR阻害作用(82.4,93.5,68%; 300μM)を示し、化合物3,4にはAGE生成抑制作用(64.9,84.6% 600μM)が認められた。