【症例と方法】
69歳男性医師。それまでに無かった気管支喘息症が1993年に発現、5年間通常の服薬治療により比較的落ち着いた生活を送っていた。そこで治療を中断して、経過をみようとしたところ約1ヶ月後に高度な咳喘息が再燃してきた。かねて「生源」の治験が課題であったので、ピークフロー(PF)値を指標とした測定と咳嗽発作の程度を半定量的に評価して、短期、および長期3ヶ月にわたり判定を行った。
早朝起床15分後を起点として30分「生源」9.0gを水中に溶解し口中に含み、ブクブクとゆすぎながら口腔内吸収をはかり、30分、60分までの3点でPF値を求める評価法により30日間連日その記録をした。
【結果】
起床後15分ではPF平均値±SDは150±30、30分では220±20、60分では256±18と有意に上昇していた。自覚症状でも改善傾向を示し、15分時10/10、30分時5/10、60分時1/10、になっていた。
【考察】
各種の有効乳酸菌、酵母で大豆をもとに混合培養して得られた発酵生産物(BiofermenticsR)である「生源」には抗酸化作用があり、炎症を抑え、免疫力を高め、細胞活性を増強する作用があることが動物実験などで確認されている(ALA中央研究所)。今回の報告は1例のみであるが、喘息死の恐れのあるPF値100は危険域であり、患者に手広く行えない治験なので貴重な症例として提示した。
【結論】
「生源」は気管支喘息における発作寛解 や病態の長期改善に有効なサプリメントであろう。