【方法】

試験1)PCA(受身皮膚アナフィラキシー)モデルによる即時型アレルギー抑制作用の検討:8週令、Wistar雄性ラットの背部皮内にマウスモノクロナール抗dinitrophenyl(DNP)-IgE抗体を注射してアレルギー感作した。46時間後に「玄精」を経口単回投与(300mg/kg)し、2時間後にDNP化牛血清アルブミンを含む1%エバンスブルー水溶液を静注してPCA反応を惹起させ、更に1時間後、背部皮膚における漏出色素面積を測定した。陽性対照にはPrednisolone(30 mg/kg)を用いた。

試験2)アトピー性皮膚炎モデルマウスを用いた臨床症状の改善作用:8週令、BALB/c雄性マウスを用い、1%(w/w)「玄精」添加飼料を自由に摂食させた。摂食開始7日目より2日間隔にて計13回、マウスの左右の耳の両面に、ピクリルクロライドを塗布し皮膚炎を誘発した。臨床所見として耳介部の肥厚を計測し、炎症の程度をスコア化した。また血清総IgE濃度を測定した。”

【結果】

試験1)漏出色素面積は対照群18.4±1.9cm2に対し、陽性対照群12.1±1.6cm2、「玄精」群14.3±1.9cm2と有意(共にp<0.01)に小さかった。

試験2)耳介肥厚は誘発3回目以降、対照群と比較して「玄精」群が低値で推移し、誘発13回目においては対照群1.7±0.2mmに対して、玄精群1.3±0.1mmと有意(p<0.01)に低かった。耳介スコアにおいても「玄精」群が終始低値で推移した。血清IgE濃度は誘発3回目以降、対照群に比べ「玄精」群が低値で推移し、誘発13回目において対照群77.2±35.6μg/ml、「玄精」群46.3±24.3 μg/mlと有意(p<0.01)に低かった。

【結論】

「玄精」は、アレルギーおよびアトピー性皮膚炎の軽減作用が期待されるサプリメントとして有用と思われる。