【症例】

今回、1996~2005年の間に行われた会員メンバーによる総会(約1,000~3,000人)で自己発表(本人またはその近親者)でのBFの使用体験談が機関誌WALTZに報告されているので、そのすべてを検討した結果をまとめ、BFの臨床応用の普遍性について分析した。

各疾患体験者が自己発表した事例(n=126例)について、どのような疾患に使われていたかを調査し、次いで、体験談の内容について医学的に客観性のある事項(EBM)として記録されているかどうかを中心に分析した。

対象は、男性年齢54.8±23.6(S.D.)、女性55.8±14.8(S.D.)、男女比は1対1.4で、これらの発表について、4~5名の顧問担当医師がそれぞれの専門の立場からコメントしたので、その記録を元に、BFの効果を2群に分けて検討した:A群)BFが病態改善に有効ないし補助的な役割を演じたと思われる場合、B群)いわゆる好転反応がみられた場合。

【結果】

A群の疾患内容は、C型肝炎、大腸炎、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、アトピー性皮膚炎、膠原病、ことにリウマチ性関節炎、熱傷、気管支喘息、好酸球性肺炎、花粉症、各種腫瘍(リンパ腫、肺癌、前立腺癌など)、抗癌剤副作用(脱毛、嘔吐、白血球減少など)改善、うつ病などであった。EBMが記載されたものが30例あった。その主な内容は、GOT、GPTの改善、ヘモグロビンA1Cの改善、高血圧改善、骨陵の増加、総コレステロール値の改善、癌の縮小、頭髪の発毛などであった。しかし、これらは、現代医療とコンビネーションで行われるために、完全な単独使用ではなかった。

B群の好転反応例の疾患はアトピー性皮膚炎(n=1)、うつ病(n=1)、骨肉腫(n=1)、自己免疫性肝炎(n=1)などであった。

【考察】

BFには、便通の改善、抗炎症、創傷治癒促進、自然治癒力増加、肝障害細胞の活性化作用、アレルギーないし免疫反応の改善、抗腫瘍作用ないし抗癌剤副作用軽減、自律神経系調整、抗ストレス作用、など様々な効果があると考えられた。また、口内炎、歯周病、特発性舌痛症に補助的に有効であった。

【結論】

BFは、従来の現代医療では改善よりも増悪がみられるような症例、ことにいわゆる難病に対して、有効性を発揮する副作用が少ないサプリメントと考えられる。