【方法】

年齢25~65歳の健常人に「生源」を1日10本(15g/日)、14日間摂取してもらい糞便を採取した。摂取前、摂取14日目、摂取中止後14日目の3点について腸内細菌の構成を調べた。「生源」はBFをサイクロデキストリンで包接し、オリゴ糖を加えた粉末状のサプリメントである。

【結果】

摂取14日後、腸内において有用菌とされるビフィズス菌、乳酸桿菌、乳酸球菌数は「生源」摂食前に比べてそれぞれ6倍、12倍、4倍に増加した。一方、摂取中止後14日目においてビフィズス菌、乳酸桿菌数は摂取14日目の半数に減少したが、乳酸球菌は摂取中止14日目においても菌数は増加していた。有害菌とされるウェルシュ菌は「生源」摂取14日目には、摂取前の約100分の1に菌数が低下し、摂取中止後は摂取前の菌数に戻った。

【考察】

腸内細菌叢のバランスを有用菌優位に保つことは、宿主の栄養状態や生理機能を正常に維持し、老化抑制、発ガン抑制、免疫バランスの改善、感染防御などにつながる。「生源」に含まれるBF成分と、有用菌増殖促進作用が既に知られているオリゴ糖類の両方が腸内環境の改善に寄与したものと思われるが、BFは試験管内において有用菌の増殖促進作用ならびに有害菌の増殖抑制作用が認められており、現在、BF単独あるいはオリゴ糖との相乗効果について検討中である。

【結論】

BFを利用したサプリメント「生源」は、腸内環境を改善し、健康の維持に役立つものと考えられた。