【方法】

5週齢のWistarラットを2群(1群7匹)に分け、対照群には通常飼料のみを与え、生源群には、生源を3重量%含む飼料を自由摂食させた。9週齢時(生源摂食4週目)に各群から3匹、また23週齢時(同上18週目)に各群から4匹を選び、ネンブタール麻酔下、背部を脱毛し、生検トレパン(内径8 mm)で打ち抜いて皮膚全層欠損創を1個体あたり2箇所作成した。欠損創作成日から3日目、5日目に創傷部の長径および短径を測定し創部面積を算出した。この間、生源の摂食は継続し、創傷部には生源の10 %水溶液を1日1回塗布した。対照群のラットの創傷部には生理食塩水のみを塗布した。

【結果】

創傷作成時の創部面積を100としたときの相対値は、9週齢時の対照群においては3日目71±25(%、平均±標準偏差、n=6)、5日目34±11と推移したのに対して、生源群ではそれぞれ59±17、34±8と、対照群とほぼ同様の推移を示した。しかし23週齢時においては、対照群で3日目106±7(n=8)、5日目87±6と、9週齢時に比べて創傷治癒の遅延が認められる一方、生源群においてはそれぞれ86±10、72±8と、対照群に比べて有意(P<0.01およびP<0.05)に創部面積の縮小が認められた。

【考察】

創傷治癒を遅延あるいは阻害すると考えられている因子は、局所的には異物の介在、感染、阻血、全身的には老化、貧血、低蛋白、ビタミンC欠乏、動脈硬化、腎障害、糖代謝異常、pH、電解質異常などがあげられる。生源は肝機能改善や免疫賦活、感染防御など様々な機能性を有することから、生源摂食により全身状態が改善され、肉芽形成および上皮形成を促進することにより創傷の治癒を促進したものと考えられるが、詳細については今後の検討課題である。

【結論】

生源は創傷治癒促進作用を有することが示唆された。