【症例】

70歳、女性。

【主訴】

ハント症候群の後遺症を治したい。

【現病歴】

右耳の痛み及び同周囲の水泡出現と同時に右顔面運動が不随になったため、A大学病院を受診し即入院となる。2週間ステロイド剤の点滴後症状が改善しないため、顔面神経減荷術を受けその後退院。しかし術後4ヶ月経過するも顔面の麻痺症状が改善せず、当院に相談のため来院。患者の希望でB大学病院を紹介しそこで漢方薬治療を開始。同時に当院では麻痺改善のために、内因的には漢方薬の吸収を助ける目的で乳酸菌混合発酵産物の投与、外因的には表情筋のリハビリとしてメディカルパタカラによるMFT(口腔筋機能療法)及び低周波通電・鍼治療を開始した。

【経過】

4ヵ月後涙液の分泌が減少し右眼瞼は乾燥、病的共同運動も減少し顔面の非対照もかなり改善した。口唇閉鎖力は約2倍に上昇した。

【結果】

本症例における統合医療的アプローチは、患者のQOL向上に繋がることが分かった。